2026年7月お盆前後の業務用野菜仕入れ完全対策。飲食店が今週からやるべき準備と品目別の発注タイミング

お盆(8月13〜16日)まであと約40日。「まだ1ヶ月以上ある」と思っていると、気づいたときには手遅れになります。

お盆前後は業務用野菜の仕入れにとって年間最大のリスク期間です。市場の取引が縮小し、産地・物流ともにお盆休みが重なるため、「いつも通りに発注したら届かなかった」「野菜が高すぎてメニューが出せなかった」というトラブルが毎年繰り返されます。

本記事では、お盆前後に起きやすいトラブルの構造と、今週・来週から動ける具体的な準備を品目別・日程別に解説します。今日(7月上旬)から動き始めた店舗が、8月のお盆を安定して乗り越えられます。

 

1. お盆前後に毎年起きる「4つのトラブル」——なぜ繰り返されるのか

お盆の仕入れトラブルは「突然起きる予測不能な問題」ではありません。毎年同じパターンで繰り返される、構造的に避けにくいリスクです。それでも毎年被害を受ける店舗が出るのは、「わかっていても準備しない」からです。

 

トラブル①:お盆前の駆け込み需要で価格が急騰する

お盆前の7月末〜8月上旬は、飲食店が一斉に在庫を積み増すため、需要が急増して価格が平常時の1.5〜2倍近くになる品目が出てきます。特に葉物野菜・レタス・パセリなどは夏後半に高値になりやすいという見通しもあり、今年はさらに注意が必要です。

 

トラブル②:お盆中の市場休業で欠品が出る

8月13〜16日は卸売市場が休業または大幅縮小します。この期間は新たな仕入れができないため、お盆前に確保した在庫だけで乗り切る必要があります。鮮度が持たない葉物を大量に仕入れても廃棄になるため、「冷凍・常温保存可能品」と「鮮度が必要な生鮮品」の使い分け計画が不可欠です。

 

トラブル③:猛暑による鮮度劣化で廃棄ロスが急増する

8月の気温で保管された野菜は、春・秋と比べて2〜3倍の速さで鮮度が落ちます。お盆前に多めに仕入れた葉物野菜が、お盆期間中に傷んでしまう「保管のミス」は毎年発生しています。

 

トラブル④:お盆明けも価格高止まりが続く

お盆明けには「また通常通りに戻る」と思いがちですが、近年は8月末〜10月にかけても高値が続くケースが増えています。「お盆を乗り切れば落ち着く」という従来の感覚が通用しなくなっており、お盆後の仕入れ計画も今から考えておく必要があります。

お盆のリスクは「備えれば防げるリスク」です。今週から動くか、7月末に慌てて動くかで、8月の原価率が大きく変わります。

 

2. 保存版:お盆前後の「仕入れ準備カレンダー」

いつ・何をやるべきかを日程ごとに整理しました。今日の日付を確認して、該当する時期の対応を今すぐ始めてください。

 

 

時期

やるべきこと

理由・注意点

7月上旬(今週・来週)

① 業者にお盆期間の配送スケジュールを確認する② 品目別の代替・冷凍在庫計画を立てる③ 「お盆前後に使う冷凍野菜」の発注量を業者と事前合意する

早めに確認するほど業者側の対応余地が大きい。冷凍の確保は早い者勝ちの側面もある

7月中旬

④ 葉物の発注頻度を週3〜4回に切り替える⑤ 夏野菜(トマト・なす・きゅうり)を主役にしたお盆期間メニューを確定する⑥ お盆期間の冷凍野菜在庫を2週間分確保し始める

7月中旬から価格が上がり始める品目もある。早めに在庫を積む判断が有効

7月下旬

⑦ お盆前の「最終通常発注日」を業者に確認・手帳に記入する⑧ お盆期間中の発注不可・鮮度劣化を想定した献立を厨房と最終確認する⑨ 高騰リスクの高い品目(葉物・パセリ等)の使用量削減を7月末から開始する

7月末から動く担当者が多いため、価格急騰が始まるタイミング。前倒し完了が理想

8月1〜12日(お盆前)

⑩ お盆前の「前倒し発注」を実行する(冷凍・根菜・常温保存品を中心に)⑪ 鮮度劣化の速い葉物は前日〜2日前発注のみ。まとめ買いは厳禁⑫ 冷凍庫の空きスペースを確認し、お盆用在庫が収まるか確認する

市場の入荷量が減り始め価格が上昇する時期。最後の通常調達チャンス

8月13〜16日(お盆)

⑬ 事前確保した在庫で乗り切る。新たな仕入れは基本的にできない想定で⑭ 緊急時の連絡先(業者の緊急番号)を手元に用意しておく

市場休業。価格問わず入手困難な品目が出る可能性がある

8月17日〜(お盆明け)

⑮ 市場再開初日は価格を確認してから発注量を決める(高値が続く場合がある)⑯ 8月末〜10月にかけても高値継続の可能性があるため、冷凍活用を続ける

「お盆明けで落ち着く」という期待は禁物。今年は高値継続の見通し

  

3. 品目別「お盆前後の発注判断」——何をいつ・どう変えるか

品目ごとにお盆前後のリスクと対応が異なります。以下を自店の主要仕入れ品目と照らし合わせて、今週の発注計画に反映してください。

 

 

品目

お盆前後のリスク

推奨対応

前倒し発注の目安

お盆期間中の代替

レタス・葉物全般

★★★★★ 最高

7月中旬から少量・高頻度発注に切り替え。お盆前まとめ仕入れは廃棄ロスのリスクが高い

前倒し発注は不向き。前日〜2日前の発注のみ

冷凍ほうれん草・豆苗・もやしで代替

パセリ・三つ葉・水菜

★★★★★ 最高

夏後半にほぼ確実に高値になる見通し。使用量の多いメニューの代替候補を今週決める

まとめ買い不向き。鮮度が持たない

バジル・大葉・万能ねぎで代替

きゅうり・トマト・なす

★★ 低め

夏野菜の旬で比較的安定。お盆期間もある程度確保できる

3〜4日分のやや多めの発注でOK

そのまま継続使用可能

キャベツ

★★★ 中程度

比較的安定しているが猛暑時は鮮度劣化に注意

2〜3日分を前倒し発注

お盆期間は冷凍キャベツ(カット)で補完

にんじん

★★ 低め

産地切り替え後は安定。お盆期間も比較的調達しやすい

1週間分程度の前倒し発注が有効

冷凍ダイスにんじんで代替可能

じゃがいも

★★ 低め

北海道産新物が安定供給される時期。お盆期間も確保しやすい

1週間分程度の前倒し発注でOK

冷凍カットポテトで代替可能

長ねぎ・玉ねぎ

★★★ 中程度

価格高止まりが続いているため、お盆前後でさらに上がる可能性

5〜7日分の前倒し発注を推奨

万能ねぎ・冷凍白ねぎで代替

もやし・きのこ・豆苗

★ 最も低い

工場生産のため天候・お盆の影響をほぼ受けない

通常通りでOK。お盆期間の救世主として活用

お盆期間中の主力食材として計画的に使う

ブロッコリー

★★ 低め

2026年から指定野菜。冷凍品も豊富で安定調達しやすい

冷凍在庫を2週間分確保

冷凍ブロッコリーで完全代替可能

    

4. 今、業者と確認すべき「お盆対応チェックリスト」

お盆準備で最も重要なのが、取引業者への事前確認です。聞いていなかったことで当日慌てるパターンを防ぐため、今週中に以下を全て確認してください。

 

配送・営業スケジュールの確認

□ 配送最終日: 「お盆前の最終配送日はいつか」を確認し、手帳に記入する

□ お盆期間中: 「8月13〜16日の配送は完全停止か、一部対応可能か」を確認する

□ お盆明け初日: 「8月17日(または18日)から通常配送に戻るか」を確認する

□ 緊急連絡先: 「お盆期間中に緊急で連絡できる担当者の携帯番号」を控える

 

在庫・仕入れの確認

□ 前倒し発注: 「7月末〜8月上旬に通常より多め(1週間分追加)の発注ができるか」を確認

□ 冷凍野菜の在庫: 「お盆前後分として冷凍野菜を多めに確保できるか・いつまでに発注すればいいか」を確認

□ 欠品リスク品目: 「今年のお盆前後で欠品しやすい品目はあるか」を業者に聞いておく

□ 価格見通し: 「7月末〜8月中の主要品目の価格動向をどう見ているか」を担当者に聞く

 

品質・鮮度管理の確認

□ 保冷配送: 「8月の猛暑期、保冷車での配送は対応しているか」を再確認する

□ 納品時間: 「お盆前後の繁忙期でも午前中配達が維持できるか」を確認する

 

これらの確認を7月上旬のうちに済ませた店舗は、お盆の準備が圧倒的に有利になります。「まだ早い」ではなく「今が最後の余裕あるタイミング」と考えてください。

 

5. お盆期間中の「ゼロ廃棄メニュー計画」——冷凍・常温品を主役にする

お盆期間中(8月13〜16日)は新たな仕入れができないと想定した上で、確保した在庫で乗り切れるメニュー構成を今のうちから考えておきましょう。

 

お盆期間に使いやすい食材

・もやし・きのこ・豆苗:価格安定・常備しやすい。炒め・スープ・副菜の主役に

・冷凍ブロッコリー・冷凍ほうれん草:解凍して即使用可能。副菜・付け合わせに

・冷凍枝豆:おつまみ・副菜として解凍するだけ。夏の定番として使いやすい

・トマト・なす・きゅうり:夏野菜の旬で比較的安定。数日分を計画的に発注

・じゃがいも・にんじん・玉ねぎ:根菜は常温保存が可能。1週間分の前倒し発注で十分

 

お盆期間中に控えるべき食材

・レタス・水菜・三つ葉・パセリ:鮮度が2〜3日しか持たない。前日分のみ発注を徹底

・大量の葉物を必要とするメニュー:お盆期間のラインナップから外すか量を減らす

お盆期間のメニュー計画は「ある食材でつくる」発想で。夏野菜と冷凍食材をうまく組み合わせれば、お盆期間中も品質を落とさずに乗り切れます。

 

6. 2026年はお盆明けも油断禁物——9月以降の見通しと準備

今年は例年以上に注意が必要なポイントがあります。業界内の見方では、2026年は8月末〜10月にかけての仕入れも慎重すぎるくらいでちょうどいい状況が続く可能性があります。

近年は秋が短くなり、野菜の端境が10月・11月まで続くケースが増えています。「お盆を乗り切れば落ち着く」という過去の常識は、今年は当てにしない方が安全です。

・お盆明けも葉物・パセリ系の高値が続く可能性があるため、冷凍活用を継続する

・9月以降の価格動向を8月のうちから業者に確認し始める

・10月・11月の端境期リスクも視野に入れた仕入れ体制を夏の間に整えておく

 

お盆前後の仕入れトラブルは、毎年繰り返される「予測可能な危機」です。7月上旬の今から動き始めることで、7月末に慌てる店舗より圧倒的に有利な状態でお盆を迎えられます。

今週やること:業者へのお盆スケジュール確認・品目別代替候補の決定来週やること:冷凍在庫の確保開始・お盆期間メニューの草案作成7月末までに:前倒し発注の実行・全ての確認事項の完了

この順番で進めれば、8月のお盆を「準備通りに乗り越える週」にできます。

 

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