GWが明けました。この「GW直後の最初の発注」が、5月の原価率を左右する最重要局面です。
GW中は通常より多く在庫を使い、市場の動きも読みにくい期間でした。明けた今、在庫を一から組み直す必要があります。しかしこのタイミングを「いつも通りに発注する」だけで済ませてしまうと、GW後に起きやすい「価格変動・在庫ミス・欠品」の3つのリスクをそのまま抱えることになります。
本記事では、GW明けの今週・来週に「何を確認し・何を増やし・何を控えるか」を具体的に示します。読んだその日から動ける内容に絞っています。
1. GW明けに野菜仕入れで起きやすい3つのトラブル
まずGW直後に毎年繰り返されるトラブルパターンを把握しておきましょう。「知っていた」か「知らなかった」かで、対応速度が大きく変わります。
トラブル①:GW中の過剰発注で廃棄ロスが増える
GW期間中は「繁忙期だから多めに」と発注しがちですが、実際には連休中に臨時休業・客足減少が重なり、在庫が余るケースが頻繁に起きます。特に葉物野菜は鮮度劣化が速く、GW中に余った分がそのままGW明けの廃棄ロスになります。GW明けの最初の発注は「棚卸しで残っている量を確認してから」が絶対原則です。
トラブル②:連休明けの「流通再開直後」は相場が読みにくい
GW中は市場の取引が縮小します。連休明けの最初の市場開場日(GW翌営業日)は、需給が一時的に乱れやすく、価格が平常時と異なる動きをすることがあります。「先週と同じ価格で発注できると思っていたら高かった」「逆に安くなっていたのに気づかず損した」——いずれも連休明け直後に起きやすい失敗です。今週は価格を確認してから発注量を決める、という手順を徹底してください。
トラブル③:「夏に向けた仕入れ体制の切り替え」を先送りにしてしまう
GW明けは「通常業務の再開」で手一杯になり、「梅雨・夏に向けた仕入れ体制の見直し」が後回しになりがちです。しかし6月の梅雨入りまでの約1ヶ月が、夏の仕入れ準備ができる最後のタイミングです。GW明けの今週中に「夏の仕入れ方針を決める」をToDoに入れておいてください。
2. GW明け直後の「品目別・今週の発注判断」
2026年5月上旬の市況をもとに、今週の発注で「増やすべき品目・抑えるべき品目・要確認の品目」を整理します。GW明けの最初の発注で参照してください。
3. 今週・来週でやるべき「5つのアクション」
GW明けの最初の1〜2週間でやるべきことを優先順位順に示します。この5つをやり切れた店舗は、5〜6月の相場変動に振り回されなくなります。
① 在庫の棚卸しをしてから発注する
GW中の消費量と残在庫を確認してから、今週の発注量を決めます。「GW前と同じ量を発注する」は禁物です。特に葉物・果菜類は連休中の消費パターンが通常週と異なります。棚卸し5分→発注量決定、という手順が最初に必要となります。
② 大根・じゃがいもの代替品を業者に相談する
大根(高値継続)とじゃがいも(端境期)は今月の2大注意品目です。「とりあえず例年通り発注」ではなく、業者担当者の方と「今の入荷状況と代替品」を確認してください。代替候補:大根→かぶ・白菜の芯部分、じゃがいも→冷凍カットポテト・さといも
③ 夏野菜(トマト・なす・きゅうり)をメニューに組み込む準備をする
連休明けから夏野菜の流通量が増え、価格が安定してきます。今週中に「夏野菜を使ったメニュー候補」を料理長と話し合い、来週から切り替えられる準備をしておきましょう。夏野菜を積極的に使うことで、高騰している根菜類の使用量を自然に減らせます。
④ 仕入れ業者に「梅雨・夏の配送温度管理」を確認する
6月の梅雨入りまで約1ヶ月。今が配送温度管理の確認をできる最後の余裕あるタイミングです。「夏期の保冷配送への切り替えはいつからなのか?」「葉物の配送温度は何度なのか?」を確認してください。夏になってから確認すると、対応が間に合わないことがあります。
⑤ 冷凍野菜の補完在庫を確保し始める
梅雨・夏の鮮度トラブル・欠品リスクに備えて、ブロッコリー・ほうれん草・枝豆など加熱前提の品目について、冷凍の補完在庫を来週中に確保し始めましょう。少量(1〜2週間分)でも確保しておくことで、急な欠品時に厨房を止めなくて済みます。
4. GW明けが「仕入れ先を見直す」ベストタイミングである理由
「今の仕入れ先に不満はないが、少し気になることがある」という担当者の方に、あえてお伝えします。GW明けは仕入れ先を見直す絶好のタイミングです。
理由は3つあります。
夏の繁忙期(7〜9月)前の余裕があるタイミング:新規業者との取引開始には2〜4週間かかります。今動き始めれば夏の繁忙期前に間に合います。
GWの対応で業者の「本当の力」が見えたタイミング:連休中の対応・欠品時の連絡・GW明けの配送精度——これらで業者の信頼性が明確になっています。
相見積もりを取りやすい時期:5月は業者側も新規取引先の獲得に積極的な時期です。「比較検討中」と伝えるだけで丁寧な対応が返ってきやすくなります。
5. 今月残りの「仕入れスケジュール感」を持っておく
最後に、5月後半〜6月初旬にかけてGW明けの仕入れ担当者がやるべきことをもう一度整理します。
① 今日中:在庫棚卸しをしてから今週の発注量を決める
② 今週中:大根・じゃがいもの代替品を業者に相談する
③ 今週中:夏野菜をメニューに組み込む準備を料理長と話す
④ 今週〜来週:業者に梅雨・夏の温度管理体制を確認する
⑤ 来週中:冷凍野菜の補完在庫を少量確保し始める
この5つをGW明け最初の2週間でやり切るだけで、5〜8月の仕入れが「対応する」から「準備通りに動く」に変わります。
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