2025年6月物価高の今こそ狙い目!モロヘイヤは旬・栄養・コストで飲食店の強い味方

近年、飲食店を取り巻く環境はますます厳しさを増していますね。特に2025年現在、野菜全般の価格が上昇傾向にあり、仕入れ担当者にとっては「原価管理」と「お客様満足」の両立が大きな課題として皆様取り組まれているかと思います。

しかし、そのような状況下でも「旬の野菜」は仕入れの味方になります。中でも「モロヘイヤ」は、業務用野菜として非常にコストパフォーマンスが高く、栄養価も高いため、飲食店にとって提案しやすい食材の一つです。今、価格が“高騰していない”野菜を上手に仕入れることが、飲食店の原価率改善と差別化につながりますので今回はモロヘイヤについて紹介しています。

 

モロヘイヤの旬は6月〜8月、特に7月が最盛期

モロヘイヤの収穫時期は6月から始まり、7月がまさに最盛期。

この時期は各産地から大量出荷されるため、品質が安定している上に価格も抑えられやすいのが特徴です。

産地    特徴 飲食店へのメリット
群馬県 国内収穫量1位。関東圏への配送に強い 鮮度×コストバランス◎
沖縄県 ハウス栽培が主流。早出しが可能 6月から安定供給しやすい
岐阜県  中京圏では地場野菜として強い  地産地消の打ち出しに最適

特に群馬県・岐阜県産は、輸送距離が短く、業務用野菜卸経由でまとめて購入しやすいというメリットがあります。

 

モロヘイヤは「加熱用」だけじゃない

モロヘイヤといえばネバネバした食感が特徴的ですが、注目すべきはその栄養価。

ビタミンA・カルシウム・鉄分・カリウム・食物繊維など、夏バテ防止に効果的な栄養素が豊富に含まれています。

●注目の栄養成分(100gあたり)

・ビタミンA(βカロテン換算):6,600μg(トップクラス)

・カルシウム:260mg(牛乳以上)

・食物繊維:5.9g(整腸作用)

これらの栄養素をお客様に訴求することで、「ヘルシーメニュー」や「健康志向ランチ」などの提案にも繋げられます。

また、モロヘイヤは下茹でしたものを刻んで冷奴のトッピング、スープ、冷製パスタの具材など多用途に活用可能。見た目もグリーンが鮮やかで、夏場の料理に彩りを添えてくれます。

 

モロヘイヤの価格動向と、仕入れ時の注意点

2025年7月現在、野菜全体の価格は高騰傾向にありますが、モロヘイヤは比較的安定した価格を維持しています。

その理由は、まさに今が「旬」であり、主要産地での出荷量が多く流通が安定しているからです。

 

●2024年→2025年の価格比較(参考データ)

2024年6月:モロヘイヤ(kg単価)=約420円

2025年6月:モロヘイヤ(kg単価)=約450円前後(+7%程度)

確かに昨年比でやや上昇は見られますが、他の夏野菜(例:トマト、葉物、パプリカなど)に比べて上昇幅は小さく、仕入れ先との交渉によっては価格抑制も可能です。

 

●仕入れで注意すべきポイント

・モロヘイヤは日持ちしないため冷蔵保管が前提(湿度管理が鍵)

・葉の黄ばみ・水分過多に注意(鮮度の判断基準を共有しておくと◎)

・加工品(冷凍・刻み済み)を使う場合は歩留まり率と価格のバランスを見ること

 

●保存のポイント:モロヘイヤの品質を長持ちさせるために

モロヘイヤは非常に栄養価が高い一方で、日持ちしにくい繊細な葉物野菜です。仕入れ後はすぐに適切な環境で保存することが品質維持の鍵となります。

基本は冷蔵(5〜10℃前後)での保管が必須。特に湿度が高すぎると傷みやすくなるため、新聞紙やキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れ、軽く口を閉じることで、過度な湿気と乾燥を同時に防ぐことができます。葉の黄ばみが進んでいるものは調理優先度を上げて早めに使用するのが鉄則です。

一度に使い切れない場合は、軽く茹でて刻んだ状態で冷凍保存すると約1ヶ月程度は風味を保てます。ただし冷凍すると水分が出やすくなるため、提供メニューに応じて加熱用/生食用での使い分けや歩留まり率の確認が必要です。

また、冷蔵庫内での保管位置にも注意を。庫内でも温度変化が少ない最下段の野菜室の奥側が適しています。毎日の在庫確認と、仕入れスタッフと調理スタッフ間の鮮度基準・使い方のすり合わせも行っておくと、ロス削減と品質維持の両立が可能になります。

 

飲食店が卸業者と連携することで得られる3つのメリット

① 産地指定ができる=品質と価格の安定につながる

業務用卸では、「群馬県産で」などと産地指定した発注が可能な場合があります。これにより、価格変動リスクや品質ブレを抑えることができます。

 

② ロット調整・定期配送が可能

モロヘイヤは、必要な量だけ定期便で仕入れることが理想的。週2〜3回の定期配送に対応している卸業者を選ぶことで、在庫過多による廃棄ロスも回避できます。

 

 ③ メニュー提案支援を受けられることも

最近の業務用野菜卸では、**「今週の旬野菜とおすすめレシピ」**を提供してくれるところも増えています。

料理長や調理スタッフとの連携で、栄養価の高い食材を効果的に使った新メニュー開発にもつながります。

 

「野菜卸業者の選び方」

●信頼性と実績

野菜卸業者を選ぶ際は、過去の取引実績や評判をチェックすることが大切です。安定した品質の野菜を提供できるか、トラブル時の対応が迅速かどうかを確認しましょう。また、同じ業者と長期的に取引し、関係を構築することで、より良い条件での仕入れが期待できます。

●産地直送の強み

旬の野菜を新鮮な状態で仕入れるためには、産地直送のルートを持つ卸業者が理想的です。流通を短縮することで鮮度を保ち、価格も抑えられるため、飲食店にとっても大きなメリットとなります。飲食店のブランド価値の構築も期待できます。

●多様な品揃え

複数の産地や品種から選べる野菜卸業者であれば、メニューのバリエーションを広げやすくなります。特に夏野菜が豊富な時期になってくるので、メニューに季節感を出しやすくなり、顧客の満足度向上にもつながります。

 

モロヘイヤを使った夏のメニュー

飲食店が取り入れやすい、原価低・手間少・栄養高のモロヘイヤメニューを3つご紹介します。

●モロヘイヤ冷奴

茹でたモロヘイヤを刻んでポン酢と一緒にトッピング

原価100円未満で提供可能/小鉢におすすめ

●モロヘイヤの中華スープ

鶏ガラ+溶き卵+モロヘイヤ+ごま油

夏バテ予防スープ/5分調理

●冷製パスタのグリーンソース

バジルの代わりにモロヘイヤを使用したソース

栄養価を武器にした“差別化メニュー

 

本日のおすすめ、健康、夏限定、スタミナなどといったキーワードで訴求力のあるメニュー提案ができるのではないでしょうか?ぜひ旬のモロヘイヤを使った活路となれば幸いです。

 

モロヘイヤは「価格×栄養×旬」で飲食店の原価対策に最適

2025年7月現在、物価高騰の波は止まる気配がなく、飲食業界にとって厳しい状況が続いています。しかし、モロヘイヤのように“旬で栄養価が高く、比較的価格が安定している野菜”は、今こそ積極的に活用すべき存在です。

・群馬・沖縄・岐阜などの産地に注目しながら

・信頼できる業務用卸との連携を強化し

・原価を抑えつつ、体に優しい料理を提供する

このような姿勢こそが、今の時代に求められる飲食店の競争力だといえるでしょう。

 

弊社アジアインタートレードのご紹介

アジアインタートレードでは、全国100以上の野菜卸業者から最適な価格で新鮮な国産野菜を仕入れることができます。全国の卸売市場に対応し、最適な価格での仕入れと配送が可能です。

野菜の仕入れに関して、お気軽にアジアインタートレードまでお問い合わせください。

電話:03-6454-4363 

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