鍋物の時期に欠かせない白菜は、昨年は198円だった白菜1玉の価格が300円~400円とまさに2倍近くまで値上がりしていましたが、現在は落ち着いています。これは10月までは長野県産の白菜が多く流通していたことが原因で、猛暑の影響で主に9月~10月まで出荷している長野県産の白菜の生育不良だったのです。そして、現在は茨城県産の白菜へと産地が切り替わってきているため、価格変化が起きています。今回はこの白菜産地と価格の仕組みについてご紹介しています。
業務用野菜卸の産地リレーとは?
前回のブログでもご紹介しましたので、復習です。産地リレーは、異なる地域で同じ農産物を異なる時期に栽培し、その生産物を順次供給する仕組みを指します。これによって、一年を通じて新鮮で品質の高い農産物が市場に供給されることが可能となります。主な目的は、気候や季節の違いを利用して、同じ農産物を一年中供給することです。例えば、寒冷な地域で夏野菜を栽培し、温暖な地域で冬野菜を栽培するなど、異なる気候条件に適した農産物を異なる地域で生産することで、一年中多様な農産物を消費者に提供できる仕組みです。
白菜の場合は、最大7月~10月は長野県産。最大11月~3月ごろまで茨城県産の白菜が多く流通するため、ほぼ1年を通して白菜を調達することができるよう業務用野菜卸でも活用されています。
白菜の産地ランキング
白菜は、最も多く市場に出回るのは10月~11月頃です。生産1位の都道府県は、茨城県産で全体の約59%を占めています。2位が長野県産で約30%、続いて群馬県産で約6%となっています。いかに、茨城県と長野県が白菜の市場価格に影響があるか、この数値を見るとよくわかりますね。
また、近年では白菜を一玉購入することは下処理の手間、家庭の場合でも消費しきれないなどの理由から少なくなっているためカットされているものが好まれています。よって、飲食店の場合はさらに業務用野菜卸からの流通が多くなってきますので、白菜の産地の生産時期、シェアについてはぜひ知識として知っておいていただきたいものになります。
野菜価格見通しの調べ方
今年は、過去に例のないくらいの猛暑により野菜の価格変動が大きくなっていて消費者はもちろん、業務用野菜卸にも影響が出ています。野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信するため、平成23年より、主産地、卸売会社、中間事業者等から聞き取りを行い、その結果が農林水産省ホームページに掲載されています。
聞き取りを行う野菜は14品目あります。だいこん、にんじん、白菜、キャベツ、ほうれん草、ねぎ、レタス、キュウリ、なす、トマト、ピーマン、ばれいしょ、さといも、たまねぎ…です。
以上の野菜の生育状況は、東京都中央卸売市場外において流通するものもほぼ同じ傾向となっていますのでご活用いただけると思います。
過去の聞き取り調査についても農林水産省のページで公開されています。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/
飲食店にとっては店舗の利益、ご家庭にとっては家計の節約になるので少しでもお買い得の価格で調達できることはプラスになりますよね。しかも、生育状況も良いので味、大きさも良質なことが多いです。ぜひ、今回の調査を活用してみてくださいね。
弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。
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