2022年11月冷凍野菜は外国産?値上げの対象になる?

今や物価上昇はほとんどの日本国民の1番の関心ごとになってしまいましたね。生活や経営に直結するだけに懸念されている方が多いかもしれませんが、悪い事ばかりではありません。円安になればインバウンドなどの経済効果で飲食店にとっては追い風になる条件も非常に多いです。例えば、冷凍野菜は外国産が多く為替の影響で値上げをあきらめている方もいらっしゃるかもしれませんが、国内産にこだわっている冷凍野菜もございます。今回は冷凍野菜についておさらいと対策をご紹介しています。

 

外国産の冷凍野菜が安かった理由

外国産とひとまとめに言っても、国や地域によって農業に違いがありますが、農産物輸出額上位の国の農業をみると、何と言っても大規模農業を展開しているという特徴が価格の差になっています。大規模農業を行っているアメリカやオーストラリアでは、広大な土地で農業を展開し、大量生産を行っています。 また土地が日本よりも狭いオランダについても日本より農産物の輸出額は高くなっていて、オランダは農地面積が日本の約40%なのにも関わらず、大規模かつ最新技術を活かした農業技術でアメリカに次ぐ世界第2位の農産物輸出国となっています。この外国産野菜の安い理由については、土地の価格・人件費・技術化が挙げられます。

●土地の価格

農地価格を比べると、日本はアメリカやフランスの20倍以上となっています。海外では、都市と農村の区分けがされているので、農地が住宅用として使われることはあまりありません。しかし、日本ではほとんど区分けされていないので一般の土地価格の上昇に合わせて、農地価格も連動して上昇しているので、農業を行うことで支払うことができる価格を上回っているとも言われています。これが生産している野菜の価格に乗せられていると考えることもできます。一方で、外国産の野菜は日本より安価な土地価格のため広大な農地を用意することができ、大規模で効率的に野菜が作れるということになります。

●人件費

例えば、世界一の農業大国アメリカでは、広い農地に大型の農業機械を利用し、気候や土壌に最適な作物を大量に生産しています。生産を行う作物の種類はわずかで機械化が進んでいるので、労働生産性は非常に高くなっています。その背景には農薬や化学肥料の使用、農業機械の進歩などがあり、大規模でありながら少ない農業従事者で管理することを可能としているため、輸送のコストを含めても国産の野菜より価格が安くすることができています。

●技術化

オランダは日本よりも農地が低いながら野菜の生産が盛んです。土地も狭く、決して温暖ではない気候で農業としての条件に恵まれてるとは言えません。ここで、最新の情報通信技術や環境制御技術を駆使した「スマート・アグリ」を導入することによって、土地生産性は世界最高レベルになっています。 オランダでは施設園芸での生産が主体で、スマート・アグリを実践したハイテクな農業が実現してるため、日本よりも生産性が高く、安くで野菜を生産することができています。

 

冷凍野菜で中国産が多い理由

冷凍野菜のパッケージを確認すると、中国産のものは非常に多いですよね。生産コストの面では同じ理由ですが、中国に生産拠点を置いている食品メーカーも多いです。自営農場や、契約農場を独自に活用して生産する食品メーカーで代表的なのが、ニチレイフーズなどです。

例えばニチレイフーズさんですと、安全に対する指針に基づき、残留農薬検査や微生物検査、金属探知機検査など実施しており、安全性に対して対策を徹底し情報公開しています。

中国産の冷凍野菜は、非常に安く心配になる方が散見されますが、それは先ほど記述しましたように日本よりも人件費が安く、大規模農業に取り組めるだけの土地があることが要因です。

 

国産の冷凍野菜とは?

円安がこれら外国産の野菜に与える影響としてはエネルギー価格や肥料が価格上昇しているので大きく、今まで通り仕入れができないことは皆さんもご確認されているかと思います。

そんな中、国産冷凍野菜のニーズの高まりが追い風になっている企業があります。

茨城県水戸市の食品加工会社は、国産野菜にこだわって冷凍野菜を生産し続けてきました。昭和25年、ごぼうの問屋として創業。青果販売する際に規格外になったごぼうを加工・冷凍して販売していましたが、その後は冷凍野菜が事業の中心になりました。最近の需要の高まりを受けて、扱う野菜の種類を増やしています。ほうれん草、さといもや小松菜、大豆、さつまいもなどを扱っていて、その多くは地域の学校給食で使われているとのことです。安定供給を続けるために自社の農地を保有しているほか、首都圏を中心とした30軒以上の農家とも契約しています。

以上のように、国内産でも冷凍野菜は見つけることができ、為替の影響を受けている今、飲食店経営において重要な調達先ではないでしょうか?

 

今回は冷凍野菜ついてご紹介しました。弊社アジアインタートレードでは、以上のような価値を重視、価格を重視、どちらの場合でも全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。