3月から旬の春にんじんは甘さがちがう!産地の特徴は?

初春に収穫されるにんじんを春にんじんといいます。新にんじんと呼ばれていることもあります。寒い冬を超えて育った春にんじんは、通常のにんじんよりも甘くて軟らかいといった特徴があります。主に3月~5月が旬の時期と言われていますので、今回は春にんじんについてご紹介しています。

 

春にんじんの特徴

普段、店頭で見かけるにんじんの多くが「五寸にんじん」の系統です。春にんじんの品種は「ベーターリッチ」、「あやほまれ」、「愛紅(あいこう)」、「向陽(こうよう)2号」で、4月上旬から6月中旬まで収穫できるものが主流となっています。冬を越えて春の時期に収穫される春にんじんは、大型のトンネルハウスで育てられています。ハウスの中は乾燥した状態で生育するため、春にんじんは柔らかくて甘いことが特徴となっています。また鮮やかなオレンジ色なのも特徴です。その中でも、徳島県の春にんじんの出荷量は全国1位であり、年間の生産量も北海道、千葉県に続く全国3位となっています。春にんじんは近年、健康志向の高まりから消費が広がっています。

 

春にんじんの産地1位は徳島県

徳島県でにんじん生産が盛んなのは、鉄パイプの骨組みにビニールをかぶせ冬に育てる独自の「トンネル栽培」を官民連携して積極的に推し進めたからと言われています。トンネル栽培は、防寒用シートを畝(うね)にトンネル状にかけて冷気を遮る栽培法で、ハウスのようにして土の温度を上げることで収穫時期を早め、発芽や生育の難しかった4~5月の出荷が可能にしています。露地栽培のにんじんが出回らない時期の出荷を可能にしているため、春にんじんの生産は徳島県が1位、また年間の生産量も上位となっています。

さらに、徳島県ではブランド野菜として売り出しているにんじんもあり、海陽町にある山上ファームの「濃紅みつキャロット」が有名です。徳島県南端を流れる清流海部川で育ったため、糖度が高く、果物のように甘いにんじんと言われています。生でそのまま食べても驚くほどの甘さで、お取り寄せでも人気のブランド野菜です。

 

にんじんの甘さの理由

にんじんは根の部分を食べているので炭水化物が多く含まれています。この炭水化物の一部のショ糖という成分が甘さの理由です。にんじんは茹でたり、焼いたりの加熱調理した後に甘く感じるのはショ糖の性質によるものなので性質を活かしてメニュー提案していきたいですね。

また、甘さ以外でもにんじんに含まれる栄養素の中で、最も着目すべきはカロテンです。緑黄色野菜の中でも特に多く含まれていて、カロテンは皮膚や粘膜を正常に保つ働きをして感染症を予防したり免疫力を高める効果があります。強い抗酸化力があり、ガンや心臓病、動脈硬化予防、老化などの抑制に働きます。カロテンは皮に近い方に多いので、できるだけ皮をむかずに食べる方がよいです。さらに油に溶け出しやすいので、油といっしょに調理するとカロテンの吸収率がアップします。ちなみに英語のキャロットの語源はカロテンからきています。その他、ビタミンB1、B2、Cや食物繊維なども含まれる優秀な緑黄色野菜です。

 

今回は春にんじんについてご紹介しました。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。