豆苗はかつては中国の高級食材としてめったに食べることができませんでした。えんどう豆から発芽した若い芽の部分、が豆苗と呼ばれています。今ではスーパーで通年100円程度で販売されていますが、豆苗の旬は春。3月から5月ごろのものがもっとも美味しく、栄養が詰まっていると言われています。今回はこれから旬を迎える豆苗について紹介しています。
豆苗の生産地
南アルプスを一望する風光明媚な山梨県北杜市に、最新鋭の設備を備えた植物工場があります。豊かな清水と日本一長い日照時間に恵まれ、高度な生産技術で栽培され、日本一の生産量を誇る豆苗の農場が山梨県にある村上農園です。その他、村上農園は広島市にもあり、出荷量は毎年伸び続けていると言われています。現在、日本で最も流通している根付きの豆苗はほとんど植物工場で水耕栽培されています。農薬を一切使わずに栽培できることや、天候に左右されず安定的な栽培が可能で、他の葉物野菜価格が高騰した場合にも通常と変わらない価格や品質で流通できることが人気を博している理由の1つです。
豆苗の栽培
・種子浸漬
豆苗の種子であるエンドウ豆をきれいに洗浄した後、水に浸し、水を吸収させた後、発芽に最適な環境になるように管理された催芽室で発芽させます。
・種まき
発芽した豆苗の種子をさらに洗浄して、水に浸し、2日ほど水を吸収させます。この段階ではもうすでに工場野菜として1区画に200粒ごとに分けられていきます。
・発芽促進
室温25℃前後にキープされている温度、湿度、二酸化炭素濃度が管理された暗所に置き、根の発達と茎の成長を促します。芽と根が成長。根どうしがからみ合って土台を作るので、豆苗は根元を支えるスポンジなどは使わなくても支えることができます。
・緑化
茎の長さ、葉の開きなどをチェックしながら太陽光に当てることで緑化させ、苗が一定の基準になるまで成長させます。季節によって異なりますが、約2週間で成長となります。
・予冷、収穫
既定の大きさに生育したら、袋詰めをする収穫室へ。冷蔵庫に半日以上置いて冷やします。冷やすことで豆苗の成長を止め、日持ちを向上させることができます。その後、収穫とパッケージングを行いますが、根がしっかりとからみ合っているので、栽培容器の形そのままに、豆苗が抜けていきます。このように、種まき~栽培~収穫パッケージングまでに手がかからないことが通年供給できる大量生産に成功している理由です。
豆苗の栄養価
豆苗は今までご紹介した栽培に手間がかからないことや、見た目に反して、栄養がかなり豊富な野菜です。たくさんの栄養がバランスよく含まれていて、その中でもビタミンKは1/2パックで女性が1日に必要な分を補えてしまいます。さらに、発がん予防や動脈硬化予防に効果的だと言われているβカロテンも豊富で、その量は100gあたり約4700μg。ほうれん草の約1.119倍多いと言われています。その他にもビタミンEや葉酸やビタミンCも豊富で、β-カロテンを含めたこれらの栄養成分は一般的な緑色葉物野菜(ホウレンソウ、小松菜、春菊、ニラ)の含有量を上回っています。
豆苗は再収穫できる野菜
隠れた人気の理由ともいえるのが再収穫。豆苗は一度切って使ってしまっても、残った根元部分を水に浸しておけば、1週間ほどで再び新しい芽が出て食べることができる。根が付いた状態で販売されていることが多いので、可食部を切り取った後の根を受け皿となる容器などに入れることがポイントです。ただし脇芽や豆自体が持つ養分を使い果たし、雑菌が繁殖するなどのトラブルも生じやすいため、3回目以降の再収穫はうまくいかないことが多いと言われています。
今回は豆苗の生産、人気の理由についてご紹介しました。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。
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