2021年の終わりも近づいていて、肌寒い日が続きますね。食事のシーンも鍋メニューなどが増えてきたのではないでしょうか?冬野菜といえばお鍋に使う、白菜や大根、ほうれん草などが代表的ですがこれらは「霜にあたると甘くなる」と言われるなど、寒さの中で育つと甘くなります。今回はなぜ寒い時期に野菜が甘く育つのかという理由についてご紹介しています。
冬野菜が甘くなる過程
寒さの中でもしっかり生育していく野菜は、冬の寒さを耐える仕組みが起こっています。秋から冬にかけての気温の低下や日照時間の変化を感じて、冬の厳しい寒さに耐えられるような身支度が始まります。第一に、ショ糖、ブドウ糖、果糖など私たちが食べるときに感じる冬野菜の甘さの成分を葉や根に蓄積することです。気温の低下や日照時間の変化で野菜の呼吸、蒸散の作用は低下し野菜の中に栄養として蓄積されやすくなっているようです。第二に、葉や根に栄養を蓄積する作用の理由ですが、体を凍らないようにするためです。例えば、通常の水よりも砂糖水のほうが氷になりにくいように野菜の体内の水分上に糖分が増えれば増えるほど凍りにくくなるわけです。凝固点降下というのを昔、学校の授業でならったことがあるのではないでしょうか。野菜は自分たちの体を寒さから守るために糖分を体内に蓄えて乗り切っているわけです。実際には糖分だけでなく、各種ビタミンも貯えており、寒い畑で育った野菜は甘くて美味しい上に、健康にも良いと言われているのはこのような過程からになります。
冬野菜の特徴を利用した越冬野菜
雪の下大根、越冬キャベツといった北海道の特産の野菜を聞いたことはないでしょうか。このような越冬野菜は先ほどご紹介した冬野菜が甘くなる過程を上手に利用して美味しく育てている野菜になります。
【越冬野菜の過程】
①11月雪が積もるまでに野菜を収穫
②畑に並べ、雪の下に埋もれるように放置
③1月~3月ごろ、雪の下から掘り起こし出荷
雪の下に放置された野菜は、凍らないように体内に糖分を蓄えるので、通常の野菜より糖度が増します。なんと、この越冬野菜は偶然にできたものらしいです。かつて豊作の際に出荷しきれずに残った野菜をそのまま畑に放置していたら春が来ても、野菜が傷んでおらず、むしろ甘くて美味しい野菜になっていた。この偶然から品種改良が進んで現在の越冬野菜が出来たと言われています。越冬野菜のような栽培方法だけでなく、低温貯蔵をしている生産者さんもいらっしゃいますね。
冬野菜の栄養の魅力
秋から出はじめる根菜類は、たんぱく質や糖分、ミネラル、ビタミンが豊富で、夏の疲れを回復させ、冬に向けて栄養を蓄える作用があると言われます。そして冬になると、根菜類も葉物野菜も糖度を高めて、冷えた体を温めてくれる作用のある野菜が多くなります。旬の食材は栄養価の魅力だけでなく、たくさん出荷されるので価格も安く調達できることも魅力になります。
【冬野菜の代表的な栄養】
ビタミンC…免疫力向上、抗酸化作用、シミ・しわ予防、コラーゲンの生成を助ける
β‐カロテン…粘膜を保護し、病原菌の侵入をガードする
鉄分…血行をよくし、コラーゲンの生成を促す
ビタミンB2…皮膚や粘膜の保護、口内炎、肌荒れの防止
食物繊維…腸内環境の改善による免疫力向上、美肌効果
冬野菜はブロッコリーなど特にビタミンCが豊富な野菜が多く、風邪の引きやすい季節に摂れると嬉しい栄養素になります。現在は、旬の季節を問わずいつでも色んな野菜が調達できますが、旬の野菜にはそれぞれ旬である理由と良い点があります。ぜひ、活用して美味しく健康に野菜を食べていきましょうね。
今回は冬野菜が甘い理由についてご紹介しました。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。
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