日本にあまり輸入されていない野菜の種類とは?

最近は季節問わず色んな種類の野菜が手に入りますし、健康ブームもあって海外産のめずらしい野菜など豊富に品揃えしているお店が増えています。飲食店でもこのようなこだわり野菜をアピールポイントにしているのを見かけますね。野菜を調達する際に、国産なのか?海外産なのか?気にする消費者の方も多いと思いますが、日本にあまり輸入されていない野菜もございます。今回はその野菜の種類と理由についてご紹介致します。

 

野菜の輸入量ランキング

①たまねぎ

➁かぼちゃ

③にんじん

④ねぎ

⑤ごぼう

⑥パプリカ

⑦キャベツ

⑧じゃがいも

⑨にんにく

⑩アスパラガス

 

2020年のベスト10は以上のような状況です。時期により少し変動はありますが、概ね毎年このような野菜が上位に来ています。一方で、ほうれんそう、レタスなどの葉物やだいこんなどの水分が多く含まれる野菜は国内で流通しているものは、かなり国産の野菜の比率が高いです。あまり輸入されていない野菜ということです。これはなぜか?という点について次にご紹介します。

 

野菜が出荷・輸送されるときの工夫

野菜は育つ時期に、根から養分や水分を吸吸して、日光を十分に浴びながら育ったものが生育状況も良く、味もおいしいです。よく野菜が高騰する際は、長雨であったり日照不足が原因で野菜が摂れないからですよね。しかし、こうして育ったおいしい野菜も、ほうれんそう、レタスなどの葉物や果物などの水分の多いものは収穫後、時間とともに品質が落ちてしまいます。

そこで収穫後、なるべく早く温度を低くして、流通させている仕組みや設備を持っている業者が多いです。たとえば、ほうれんそうなどでは5℃前後と一定に保ったまま出荷から配送、市場まで届くようになっています。

農家で収穫され、出荷された野菜はまず温度管理倉庫で予冷され、温度管理のできる保冷車により、市場や小売店に運ばれます。このほか、農家や市場では、野菜や果物の品質をきびしくチェックしたり、色や大きさ、形なども選別し、野菜がいたまないように箱詰めされて出荷しています。以上のような工夫を活かすことができる水分の多い野菜と果物については国内で流通がしっかりされているので日本に輸入されていない理由となります。

 

コールドチェーンって知ってる?

今ご紹介した冷蔵の流通の仕組みはコールドチェーンと呼ばれていて、野菜だけでなく肉や魚の生鮮品や医薬品までもが常に低温度で運ぶことができる物流網のことで、「冷たく」して途切れなく「つなぐ」ということから、「コールドチェーン」と呼ばれています。生鮮品にとってこのコールドチェーンは、おいしく新鮮な状態で小売店に運ぶという意味でも、安全な衛生状態を保つという意味でも非常に重要になります。飲食業界ではサイゼリヤが採用していることで非常に有名です。

 

【サイゼリヤHP掲載内容】

野菜は収穫した後も生き続けています。収穫後、時間経過と共に、自分の体に蓄えた栄養分(おいしさ)を消費してしまい、おいしさが失われていきます。収穫した野菜を、休眠状態になるように保管すると、野菜の活動が止まり、おいしさを野菜の中に閉じ込めることができます。その性質を利用したのが、コールドチェーンシステムです。 レタスを初めとする葉野菜の休眠温度は4℃前後。収穫してすぐに4℃前後で冷やし、そのまま加工→お店へ。サイゼリヤではお店に届くまですべての工程が4℃に保たれ、採りたてのおいしさをお客様にお届けしています。

 

収穫から消費者のテーブルに並ぶまで4℃で保たれている徹底度を見るだけで新鮮で美味しい野菜が食べられそうですね。このコールドチェーンの仕組み、日本が多く野菜を輸入しているアジア圏では多額の設備投資が必要なこともあり、まだまだ発展途上になります。このコールドチェーンの仕組みがアジア圏では発展途上ということも、水分の多い野菜が輸入に向いておらず国内産が多くなっていることの原因の1つになっています。

今回は日本にあまり輸入されていない野菜と理由についてご紹介しました。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。