野菜卸の仕事内容

青果市場で働いている野菜卸の仕事は、なんとなく「朝が早そうだなあ…」というようなイメージであまりよく知られていないのではないでしょうか。野菜卸の仕事は、卸売業者と仲卸業者の2つに分かれます。まず、卸売業者の場合は、生産者の農家さんや産地仲買人、出荷団体から商品となる野菜や果物を集荷し、卸売市場での買い手である仲卸業者や売買参加者に販売する仕事になります。続いて、仲卸業者の場合は、卸売市場で仕入れた野菜や果物を小口にして、小売業者や加工業者、飲食店や消費者に販売する仕事になります。今回はこの野菜卸の仕組みについてご紹介してまいります。

 

野菜卸の仕事の流れ

上記の写真は農林水産省で開示されている卸売市場の仕事の解説になります。野菜卸の仕事内容で多くの方が想像される「早起き」「せり」といったイメージは③売買取引の欄で行われているものです。図に示してある、仲卸業者の仕事内容がよくイメージとして持たれる仕事になりますが、野菜の供給量や価格の相場において非常に重要な位置づけになっています。なぜなら、卸売業者や仲卸業者は知事などの公的な許可が必要な職種になりますので、一般の方が飛び入りで購入することはできません。仲卸業者が卸売市場内でセリなどの取引で購入し、仲卸業者が小分けにして販売するという過程で野菜の価格の相場を作り出すという役割に位置していますので、影響力が大きいわけです。では、野菜卸の業者の方がどんな1日を過ごしているか少しご紹介していきましょう。

 

野菜のプロの朝は早い

野菜卸の業者は午前2時には入荷の確認や荷下ろしの準備といった仕事を始めるために、午前0~1時には起床しています。そして、市場での仕事は午前6時に終え、飲食店や給食センターや小売店など大口の得意先への配送や注文の御用聞きをこなして午後に仕事がやっと終わる方が多いと言われています。車の運転はもちろん、時にはフォークリフトを扱ったり重い荷下ろしでの力仕事をするなどハードな業務ですが、やり甲斐や楽しみ、行政の公的な許可をいただいてプロ意識を持っている方ばかりになります。唯一大変に感じることがあるというのは、休日だそうです。ゴールデンウイークや盆、正月など大型連休で世間は休みでも市場が連休を取ることはあまりありません。市場によって休みはちがいますが、水曜・日曜が休みの市場が多いため野菜卸の業者も市場に合わせて休日を取っています。このように野菜のプロが働いてくださっているからこそ、私たち消費者に美味しい野菜が届くことを覚えておきたいですね。

 

野菜卸の方と仲良くなるメリット

●野菜の目利き、知識が増える

野菜のプロとして毎日たくさんの野菜と向き合っているため、その目利きと知識量に触れることができるのは親しくしている際の大きなメリットになります。時には、スーパーでは仕入れることができない貴重な野菜と出会って調達することができることもあります。

 

●安い、鮮度良い野菜が仕入れられる

スーパーなど小売店も仲卸業者から購入した野菜を店頭で販売していたり、スーパーの利益を取るためにもちろんマージンとして価格が上乗せされています。こういった理由から、マージンがなくなる分だけ安く調達ができますし、スーパーの店頭で陳列されている時間をロスしないので新鮮な野菜を調達することができます。

 

●おまけ、配送などサービスがあることも

市場はコミュニケーションが非常に重要で、気さくな方が多いです。また、生産者、買い手や業者も同じメンバーが何度も顔を合わせる事が多いので仲良くなって繋がりを作り、得意先になることで様々なサービスを提案してくださる業者の方も中にはいらっしゃいます。

 

以上のように野菜卸の方と仲良くなることはメリットが多数あり、飲食店の場合はコストを抑えて経営の効率が上がることにも繋がります。卸業者の数は非常に多いので、複数の業者を確認してご自身に合った業者を探し、信頼関係を築きながらお付き合いしていくことができると最高ですね。

今回は、野菜卸の仕事内容をご紹介致しました。弊社「アジアインタートレード」では全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送できる調達先を探す仕組みを使って飲食店の方々のお手伝いをしております。ご活用いただけるサービスもあるかと思いますので一度ご覧いただければ幸いです。