同じ業務用野菜を仕入れる場合でも、どこの産地から仕入れるかによって、仕入れ価格が変動します。
旬の業務用野菜だけでなく、収穫量が多い産地を選ぶことにより、同じ業務用野菜でもコストを軽減することができます。
このことは原価計算にシビアになる必要のある飲食店や、弁当製造業、高齢者施設、保育所など食事を作って提供するあらゆる事業者にとって、大きな関心事ではないでしょうか。
そこで今回の記事では、産地別の業務用野菜の仕入れ価格の違いについて細かくみていきたいと思います。
産地を分けて業務用野菜を仕入れようと考えている方にとって、仕入れ先の検討の参考になるようまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
仕入れる前に産地と価格を比較する
業務用野菜を仕入れるときは、最初に産地と価格を比較しましょう。
作っている業務用野菜が多い地域から仕入れると、他の地域から仕入れるのに比べて1個あたりの価格が低くなる傾向にあります。
また、出荷量が多い産地だけでなく、季節の野菜の場合であれば、業務用野菜の仕入れ価格はより安くなります。
最初に仕入れる業務用野菜を決めたら、野菜卸で仕入れる前に、実際に販売されている価格を見てから仕入れ先を決めるようにしましょう。
とくに大量に使うトマトやキャベツなどの業務用野菜ほど、複数の野菜卸のウェブサイトなどを通じて最新の情報をチェックし、価格の比較をこまめに行ってください。
業務用野菜の仕入れ量をチェックする
地域別の卸価格を見る場合は、業務用野菜の仕入れ量をチェックすると分かりやすいです。
地域で仕入れ量が多い業務用野菜は、1個あたりの価格が安くなります。
例えば、キャベツが有名な地域の場合は、業務用野菜としてもキャベツの仕入れ量が多くなります。
逆にキャベツが作りにくい場所では、ハウス栽培が主流で、生産量もそれほど多くないため仕入れ量が少なくなり、そこに流通コストも加わって価格が高くなる傾向にあります。
どれくらい仕入れられているのかを見ることで、業務用野菜の仕入れ価格がいまどうなっているのかが見えてきます。
輸入業務用野菜は比較的変動が少ない
輸入の業務用野菜の場合は、国内で生産がされていないので、仕入れる地域による影響が少ないのが特徴です。
野菜の旬による変動の影響を直接受けにくいので、季節を通じて一定金額で常に業務用野菜を仕入れられるメリットがあります。
輸入業務用野菜は、実は幅広く利用されています。
例えば、玉ねぎやかぼちゃなどの一般的な業務用野菜も、飲食店などでは輸入業務用野菜として仕入れられています。スープをとったりペースト状にする場合は、野菜を大量に消費することから、安い輸入用野菜はとても便利です。
もちろん国内でも仕入れられるものですが、季節による価格の変動を回避するために、あえて輸入野菜を使うことも珍しくありません。
大量に仕入れたい業務用野菜の価格が高い場合は、輸入業務用野菜を取り入れるのもおすすめです。
地方から仕入れる場合は送料にも注意
業務用野菜を多く作る産地で仕入れると価格が安いですが、仕入れる場所と飲食店の距離が離れている場合は送料が上乗せされるので注意が必要です。
例えば沖縄や北海道など、飲食店の所在地と距離が遠く船便や航空便での輸送が不可避な地域の場合は、別途送料がかかる場合があります。
したがって、送料込みで単価の計算をする必要があります。
逆に仕入れる産地と飲食店が近接している場合は、余分な送料もかからず単価がぐっと下がるのでお得に仕入れることが期待できます。
仕入れ価格を安く済ませるには?
業務用野菜の仕入れ価格を安く済ませるには、旬の業務用野菜を多く作っている地域に仕入れ先を絞るのがおすすめです。
また、仕入れ単価を下げるためにも、できる限り一度に多くの業務用野菜を仕入れるようにしましょう。
少量や業務用野菜をカットしたものを注文する場合は、大量に仕入れる場合と比べてどうしても価格が少し上がるので、この点も考慮して予算に組み込んでおきましょう。
産地によって業務用野菜の質や大きさは変わる?
同じ価格で販売されている業務用野菜でも、産地によっては業務用野菜の質や大きさに違いが見られることがあります。
たとえば100円で販売されている業務用野菜を見たときに、その野菜を多く栽培している地域であれば身がぎっしり詰まっていたり、見た目も綺麗なものが多いのですが、生産量が少ない地域では半分のサイズや、見た目が小さいものなどがあって品質が安定していないことが多いのです。
産地の土壌や天候などによって野菜の品質が変わるので、業務用野菜を仕入れる際には、できるだけ栽培量が多い地域を選ぶのがおすすめです。
地域の安い業務用野菜を配送してくれるサービスも
業務用野菜ごとに生産量の多い産地のものを仕入れたいけれど、時間や手間がかかると悩んでいる事業者さんも多いと思います。
そんな飲食店さんのために、地域の安い業務用野菜を配送してくれるサービスがあります。
間にいる専門の業者がまとめて仕入れているので、少量でも安く質の良い業務用野菜を仕入れることができます。
自分で業務用野菜卸をする場合と少し勝手が変わりますが、買い付けに行かなくてもお店まで届けてくれるので、小さい飲食店にも人気が高いサービスです。
また、関東に住んでいる方などであれば、Amazonなどの通販サイトで業務用野菜を仕入れるのもおすすめです。
お店までのお届けまでの日数が早いので、毎日の仕入れにも使いやすいです。
小さい飲食店で、まだ業務用野菜の仕入れ先が決まっていない時のつなぎにもおすすめの方法なので、知っておくとよいでしょう。
個人の出品者から買い付ける方も多い
小さい飲食店の場合は、個人の出品者から業務用野菜を買い付ける方が増えています。
1個から仕入れられるだけでなく、個人間のやりとりなのでマージンを取られる心配もないこともあって広まっているようです。
遠い地域でも直接やりとりができるので、業務用野菜にこだわる方であれば利用するのもおすすめの方法です。
ただし、信頼できる出品者かどうか、ご自身で慎重に見極める必要があります。
市場にはその地域の業務用野菜が揃っている
県外や地元以外でも買い付けをする場合、まずはその地域の市場に行くのがおすすめです。
地域で有名な業務用野菜や、量が多く出荷されている業務用野菜を事前にチェックしておけば、どんなものがいつなら安い価格で買えるかが分かります。
何度も通って顔を覚えてもらえれば、さらにお得な条件で業務用野菜を卸してもらえることもあるかも知れません。
市場では、季節の業務用野菜も多く並んでいるので、自ら市場に行くのなら少量の買い付けにもおすすめです。
まとめ
今回の記事では、産地別の業務用野菜の価格の変動について紹介しました。
同じ業務用野菜であっても、仕入れる場所や作ってる産地によって、価格に違いが生れてきます。
同じ野菜卸から仕入れる場合でも、季節によって値段が変動することが多いです。
業務用野菜を大量に仕入れる飲食店の方は特に、1個あたりの単価を重視する必要があるかと思いますので、仕入れる業務用野菜の場所や産地にも目を向けてみてください。
ここでご説明したようなことを念頭に、良い条件で業務用野菜を仕入れられるよう、野菜の調達先を検討してみて下さいね。
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