物流業界が慢性的な人手不足~野菜は大丈夫?~

野菜に関わるのは農家だが、この農業を営む人間の不足というのは皆さんもご存知の通り否めないという現状があります。もちろん農業従事者の不足が与える影響も計り知れないのですが、物流業界にも人手不足の波は押し寄せています。

農産品の多くは野菜などを配送する物流業界の助けがあってはじめて、遠方から運ばれてきます。こうした物流業界が遠く離れた生産地と消費地を結ぶ事で皆さんの食生活を支えているのです。

例えば、東京には東京都中央卸売市場があるのですが、こちらには全国各地から農産品が配送されてきます。数でいえばここに集まる野菜の半数は関東外から入荷している状況なのです。

物流業界が人手不足といったことは今に始まった事ではありませんが、こと農産品に関しては物流業界から敬遠されてしまう配送品であったりもします。その理由としては、農産品は直前まで配送量が決まらない事もあり、待機時間などを持て余してしまうといった問題があります。

また、農産物は未だに手積み手卸しが原則の為、重労働が多くあまり好かれるものではないのです。そうした理由からただでさえ少ない運送業界の人材を野菜の配送に割けないということが多く、慢性的なドライバー不足となっているのです。

実際に農業を全国各地で営んでいる農家の方々がこうしたトラックドライバーの不足によってせっかく育てた野菜を顧客の元に運べないということで悩んでいるケースも非常に多く、今後この問題はさらに深刻化していきそうです。

ただ、こうした現状を黙ってみているだけでは改善されないということで様々な企業が解決に向けて取り組みを行っていたりします。例えば静岡県を中心として活動するやさいバス株式会社ではやさいバスと名付けられたトラックが特定のバス停を巡回しています。

そしてバス停で生産地からの集荷と販売店への出荷などを行うことで効率を高めています。こうした動きを全国区にするには時間はかかるでしょうが、物流の仕組みを見直すということは必要なのではないでしょうか。

今回は野菜の配送に関わるドライバーの不足とそうした問題に対しての取り組みなどについて簡単にご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?今後、こうした問題はさらに広まっていくと思いますので、何かしらの対策がなされることを強くのぞみます。最後まで読んでくださってありがとうございました。