産地リレーって何?

皆さんは「産地リレー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。野菜を栽培するときには季節が密接に関係しており、旬を迎えることで一番元気で美味しい野菜を提供することができるというのは何となくわかるという人は多くいらっしゃるかと思います。

産地リレーとはその旬を迎える時期が場所により異なるということを前提として全国各地で旬となる時期をリレーしていくことで一番おいしい野菜を常に提供することができるといった類のものとなります。今回は、この産地リレーについてもう少し詳しく語って行こうと思います。

例えばレタスなどの主な産地として知られるのが長野県だという認識は多くの方が持っているかと思いますが、長野県におけるレタスは主に夏を旬の季節としています。ただ、夏も終わりに近づくと当然レタスを供給するのは難しくなってきます。

そこで、夏の終わりから秋にかけてレタスを栽培する地域にバトンを渡します。その地域とは静岡県や茨城県などです。同じ葉物などではキャベツなども有名ですが、キャベツは主に愛知県などが主流となっています。

愛知県はキャベツの栽培を冬の終わりから春にかけて行っており、この間には愛知県のキャベツが全国に出回ります。しかし、春が終われば愛知県産のキャベツは店頭などからも姿を消していきます。しかし、キャベツはポピュラーな野菜なので需要は非常に高いです。

そこでキャベツを神奈川や千葉といったような初夏にかけて栽培をする地域にスライドしていきます。もちろんキャベツを秋に栽培する地域もあり、秋には群馬県などにリレーしていきます。こうして産地をリレーすることで一年中その野菜が食べられるということになります。

こうした産地リレーをすることで得られるメリットは一年中食べられるというだけでなく、安定した価格で一年中提供できるということもメリットとなります。多くの野菜が飲食店や食卓に並ぶまでにはこのような産地リレーという仕組みが必ず関与しているのです。

この産地リレーというのは日本国内に限った話ではありません。もちろん国外では流通コストを計算した際に赤字になってしまいそうな部分が懸念されると思われがちですが、実際には近年海外の野菜を産地リレーに取り入れることも少なくはありません。野菜の産地は世界を結んでいるのです。

今回は産地リレーのお話をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?例としてキャベツやレタスの話をさせていただきましたが、産地リレーの恩恵を受けている野菜はそれだけではありません。今後、機会があればまた産地リレーについて紹介させていただきます。最後まで読んでくださってありがとうございました。